Ray Davies/Other People's Lives
Ray Davies/Other People's Lives
更新していなかった時期もいろいろと聴いていたのだが、再開にあたってはやっぱりこれだろう。
遂にリリースされたRay Daviesのソロアルバム。自伝的アルバムである"The Storyteller"からでも約8年ぶり、Kinksの最後のオリジナルアルバムである"Phobia"からはなんと約13年ぶりだ。その間、New Orleansで撃たれたりしていたんだけど、それにしても割と多作なRay Daviesとしては異常に長いサイクルである。
しかも、「最初の」ソロアルバムだそうだ。恐らくこのアルバムのキーワードは明らかにここにあるような気がする。先行シングルの"The Tourist"や"Thanksgiving Day"を聴いた時にも何となく違和感があったのだが、アルバムをすべて聴いてやっとわかった。今作はKinksじゃないぞというのをアレンジで主張しているようにしか思えない。日本盤のボーナストラックとして収録された"London Song"(The Storytellerにも収録)と比較するとよくわかるのだが、この曲がどちらかというとLondon〜Colombia時代に割合近いアレンジ(つまりKinksでこなれたアレンジ)で作られているのと違い、どうもギターの使い方を変えているように思える。RO誌で松村雄策氏もとまどっていたようだが、何もここまで意地にならんでも、と思うけど、これがRay Daviesなりのけじめの付け方なんだろうか。それともかなり長い間New Orleansで生活をしているのがそうさせているのかはよくわからない。
ただ、すでに愛聴盤になっていることからも決して悪いアルバムではないし、そもそも自分にとってRay Daviesであることに満足している。そう、たとえKinksじゃなくても、Rock 'n' Rollなのだ。
アルバムをリリースしてもツアーをしているような気がしないのだが、この後どうするんだろうか。夏フェスに来るような気もするが、単独でやって欲しいものだ。
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長いキャリアを思うと信じられないけれど、オリジナル曲で構成されたソロ作としては初 [続きを読む]
受信: 2006/03/14 01:20
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